【ラムタラのAEがおかしいって】豪華血統のラムタラは日高を救う【低すぎって意味だよな?】
- 2023/03/10
- 16:00
※基本的には現地人目線で書いていくがたまにメタ視点も混じる。
2000年の7月2週、中京競馬場の2歳新馬戦で田面木騎手騎乗のコールザパッサーが勝利。
これが内国産のラムタラ産駒の初勝利。
母父サクラユタカー、母母父スティールハート、その先がチャイナロックと実に日本らしい牝系。
いずれも優秀な種牡馬であり生産牧場としても肝入りの配合であった。
10月の終わりには産駒初重賞も記録。更に12月にはGⅠすらも制覇する。
母父トウショウボーイにハイセイコー、かつてクラシックを沸かせた名馬の子孫が活躍してオールドファンもにっこり。
阪神JFも1着こそ逃したものの2着、3着、5着、6着、7着はラムタラ産駒で占められ来年以降の活躍を予感させる。
ラムタラは僅か1世代、それも半年間だけでリーディング11位を獲得(無論ぶっちぎりでファーストシーズンサイアーである)
あるいはサンデーサイレンスを超えるかもしれない怪物種牡馬の出現に馬産地は色めき立ち、海外から良血の繁殖牝馬の導入を試みる牧場も現れだす。
2001年
内国産のラムタラ産駒初勝利馬のコールザパッサーも無事に重賞勝利。
ちなみに3着のアムネシアクラポムもラムタラ産駒。
ウッ!
世紀末覇王テイエムオペラオーの件もあり竹園オーナーと和田竜二は昵懇であった。
(なお2着から4着もラムタラ産駒)
日高の生産者が固唾を飲んで見守る皐月賞。
初年度からいきなりここを勝つ馬が現れれば1歳馬や当歳馬が高値で売れるという打算もあったが、純粋に自分達が選んだ種牡馬が大牧場生まれのエリートを打ち負かしてほしいという気持ちもあった。
しかし勝ったのはカコイーシーズ産駒のオリーブコマーズ。母はラセーヌワンダの姉妹でトロットサンダーの甥っ子に当たる。
桜花賞も残念ながら勝ったのはテイエムオーシャン(2着から5着までがラムタラ産駒という異例の事態であり、種牡馬の評価は上がったのだが)
「そう上手く行かないよな……」と生産者は落胆したが、翌月にはエルアルハースがオークスを勝利。
初年度産駒からクラシック制覇という快挙に日高は沸いた。
更にダービーでも――
大接戦ドゴーン!
ゴール前で4頭が縺れる大激戦を制したのはラフィアンのマイネルコイン。
「日高の新冠町から訪れた男性岡田総帥の馬がダービー制覇!」
この報は瞬く間に全国を駆け巡りネットの掲示板は連日お祭り騒ぎ。
鞍上の田中剛騎手はG1初勝利が東京優駿。
競馬ファンは「最も運の良い馬が勝つ」という格言を噛み締めた。
競馬場には「なしてー!」と言う馬券師の悲鳴が木霊したが若葉S2着、皐月賞3着の馬が12番人気だったのは後から見ると不可思議な話である。鞍上のせいだろうか?
マイネルコインはその後1勝も出来ず功労馬に。まさに「岡田繁幸にダービーを獲らせる為だけに生まれたきた馬」であった。
秋華賞もラムタラ産駒が勝利。
テンマダイアンはエントリーサドルスを経由したシラオキ様の末裔である。
菊花賞はデインヒル産駒のエアエミネムが勝利。
3歳クラシックをサンデーサイレンス産駒が一頭も勝たない珍しい年となった。
11月にはコールザパッサーが古馬を退けマイルCSを勝利。
クラシック戦線では奮わなかったものの産駒初勝利に続いて古馬GⅠ初勝利の座も獲得し、コアなファンがつき始める。
2歳戦でもラムタラ産駒が大暴れ。牡馬牝馬両方で最優秀馬に選出される。
彼等の活躍によってラムタラがリーディングサイアーを獲得。2世代のみでこれなのだから化物としか言いようがない。
アーニングインデックスもSSに匹敵する数字。
ちなみにアメリカでは兄のフォーヌもリーディングサイアーになっていた。なんだこの兄弟……
2002年
去年のマイルCSに続いてコールザパッサーが高松宮記念を勝利。
ニジンスキー系はステイヤーというイメージも強い中でサンデー産駒に負けないスピードとキレを発揮した事実は大きい。
クラシック初戦は牡馬牝馬共にラムタラ産駒が勝利。桜花賞に至っては1着から3着までを独占。
田中勝春、写真判定の末に惜しくも両制覇を逃す。
アテナフォームは母父トウショウボーイ、母母父パーソロン。
アシャドラムタラは母父スティールハート、母母父ネヴァーセイダイ。
写真判定は次の日本ダービーでも発生。
このレースでもアシャドラムタラがハナ差を制して二冠達成。
競馬ファン「オペラオーが背中を押してくれたのかもしれんな」
牝馬の方でもアテナフォームが二冠を達成。アテナの場合はその後も秋華賞とエリ女を勝って四冠馬となる(2歳時の京都2歳Sでシンボリクリスエスの2着だったので無敗とはいかなかったが)
皐月賞2着、ダービー5着だったシャマンテーブル(母父イエローゴッド、母母父チャイナロック)は米国に遠征してベルモントダービーを勝利。
クラブ馬だったシャマンテーブルの遠征に否定的だった一口馬主もいたが結果で黙らせる。
ちなみに親会社のオーナーは厩舎の遠征準備が終わってから話を聞かされ驚愕したという逸話が残されている。
その後も記者の取材などで初めて遠征の計画を知る事がたびたびあり「またしても何も知らないクラブオーナー」とネットでネタにされる。
サラトガダービーも勝利したシャマンテーブルは帰国後の有馬記念も快勝。
秋にはセイビアーバンが連勝で菊花賞勝利。
これによりラムタラは2世代目にしてクラシック完全制覇を達成。まさしく神の馬であった。
血統的にはマイネルコインの年下の叔父に当たる。競走馬あるある。
去年までGⅠ未勝利だった稗田研二調教師はアーバンとアテナの活躍で今年だけでGⅠ4勝(うちクラシック3勝)と荒稼ぎ。
マイルCSを連覇したかったコールザパッサーだったが他の有力馬も含めてテンマブースターに一蹴される。
テンマブースターはフォーヌ産駒。弟には負けていられない。
年末、最優秀3歳牡馬に関しては二冠馬でそれ以外の戦績も安定しているアシャドラムタラ、3歳にして秋天とジャパンカップを勝ったシンボリクリスエス、米GⅠを2勝し有馬記念で前二頭を倒したシャマンテーブルで紛糾したが最終的には古馬相手の実績が評価されてボリクリが受賞。
また短距離GⅠ2勝のコールザパッサーが種牡馬入り。種付け料750万。
ノーザンダンサーやニジンスキーの血が薄れているという点で父との差別化が望める。
ただ母父サクラユタカー、母母父スティールハートという日本で主流の血がどう響くか。
2年連続でラムタラがリーディングサイアー。
ついでにフォーヌもリーディングサイアー。
ちなみに↑は年末のデータで↓が12月4週。
アーニングインデックスはどうなってんだこれ? 牝馬の勝ち上がり率が100%を超えたりウイポのデータってたまに変になる。
2003年
二冠馬アシャドラムタラが大阪杯を勝利し、菊花賞馬セイビアーバンは帝王賞を勝利(アドマイヤドンさえいなければ南部杯やチャンピオンズCも勝っていたのだが)
更にシャマンテーブルが宝塚を勝ってグランプリ制覇。
早熟ではなく古馬になってからの成長も見込める結果に馬産地はホクホク。
昨年のシャマンテーブルの海外遠征で結果を出した一口クラブは自信を深め、四冠牝馬アテナフォームで豪州遠征を敢行。コーフィールドC勝利という戦果を上げる。
秋にはアシャドラムタラがジャパンカップと有馬記念を連勝。
だが一部では「出走予定だったシンボリクリスエスがWHCの香港ヴァーズに招待されて不在だったお陰」と口さがない者もいた。
ダービー以降、一度も先着出来ていないのは事実ではあったが。
ちなみに香港ヴァーズにはシャマンテーブルも招待されており4着。ぶっつけ本番にしては好走したと思われる。
この年の日本競馬界は牡馬クラシック以外はニジンスキーとスノウブライドの血統に制圧された。
どんどん高騰するラムタラの種付け料だが日高の生産者組合は別途安い金額で種付け出来るのでニッコリ。
2004年
春先からラムタラ産駒の勢いは止まらない。
更に皐月賞馬オーブウインザーはNHKマイルも勝って変則二冠。
ダービー馬スキーミングカリムはマイルCSを勝利してラムタラ産駒のスピードを誇示。
活躍したのはヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンの所有馬が多かったが宝塚記念を勝ったのはエア冠。
「セリにはいまいちな馬しか出さないんじゃないか?」という疑惑を払拭出来て関係者は安堵。
牝馬クラシックではスイープトウショウが牝馬三冠を達成。
エンドスウィープはエルコンドルパサーと並んでサンデー産駒牝馬の種付け相手と期待されていただけに早世が悔やまれる。日高の中にも「ラムタラ産駒の牝馬に付けてみるか」と考える者がいた矢先だったので痛手だった。
果たして社台が代わりに購入したウォーエンブレムはどうなるのか……
秋にはアドマイヤドンやゴールドアリュールの後塵を拝していたチロルトーストがチャンピオンズC勝利。
ファンの中には食パンにチロルチョコを乗せて食べる者もいたという。
全日本2歳優駿を勝ったエルサイレンスは母父ファピアノ。
ラムタラの種牡馬成績が高まるに連れて様々な血統の肌馬が集まってきた。
なお秋の芝中距離路線は🦍に蹂躙されていた。
全兄弟のフォーヌとラムタラの種牡馬評価はある程度共有されるので生産者としてはそこまで悲観する結果ではないが。
とはいえ今年もラムタラが無事にリーディングサイアーを獲得。
今年は一気に3頭の牡馬が種牡馬入り。
この箱庭だとラムタラを売ったのはダンシングブレーヴ以来の損失扱いかも(馬場適性の関係で欧州で大成は無理だろうけど)
ただ、ダンシングブレーヴの売却を現地メディアが批難したって逸話、実は明確なソースはないらしいね。
逆にコマンダーインチーフやホワイトマズルもあっさり手放してるからダンシングブレーヴはどうでも良かったという説すらあるくらいで。
と言っても生産者の視点とファンの感情は違うしね。
オグリキャップとか突然変異で種牡馬としては失敗だったけど、だからって海外に売却ってなったら流血沙汰になってただろうし。
ラムタラの種牡馬成績はこちらでまとめてます。
あまりに母父のラインナップにバリエーションがないので次回以降は血統表に確立済みの種牡馬がいるかどうとか気にせず色んな血統の繁殖牝馬を揃えようと思う。
まあ、その結果重賞を勝てずに記載されないという可能性も高いが(一応現時点でカツラギエースやヒシスピード産駒の牝馬もいるんだけど厳しい戦いを強いられている)
あ、オールドトリエステ(シニスターミニスター父)を保護するの忘れてた……
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