「ガブール人 独立への歩み」より抜粋
- 2023/03/03
- 20:14
~~中略~~
救世主を名乗ったルークは巫女の弟という立場もありヴィクトニア帝国本土のガブール人より大きな信望を得ていた事が当時の資料から窺えるものの、それはあくまでガブール人に限定したものであり既に指名手配されていたルークが政府との独立交渉の席につく為には第三者の力添えが大きかった事は想像に難くない。
その協力者こそがレジャットであったというのが定説である。
ガブール系ヴィクトニア人のレジャットは帝国内の奴隷貿易廃止に尽力した人物であり時の首脳陣からの信頼も厚かった。
自分を逮捕しようとする男との協調。あまりに大胆な一手だが、ここまで見てきたようなルークの深謀遠慮や剛胆さを鑑みれば彼がレジャットと接触したのは自然な成り行きだったのかもしれない。
会談が行われた正確な日付は諸説あるが、そう時をおかずに決行されたと推測されるゼニルストン自治領の解放作戦にルークとレジャットが同行した事が複数の記録から確認されており両者の親密さが垣間見える。
研究者の中には情報部所属のレジャットが自身の素性が露見すると人望を失う可能性を危惧した、あるいは帝国が独立を認めなかった場合の保身を考えてルークを神輿に使っただけで独立の真の主導者はレジャットだという見解を示す者もいるが、その説を裏付ける資料はなく想像の域を出ない。
後世の歴史家の中だとルークと帝国の独立に関する会談はレジャットさんがセッティングしたって説が出てそう。帝国の奴隷解放に尽力した前歴があるし。
— とうゆき (@touyuki) March 2, 2023
イェルゴーと比べ帝国首脳陣のガブール人に対する差別意識が少ないのってレジャットさんのお陰だろうし実際独立の英雄。#ハイパーインフレーション
↑のツイート後にどんどん創作意欲が湧いてきたので書いちゃった。
最終回まで待とうかと思ったけどモチベーションが高いうちに書かないとお蔵入りしそうだったのでね。
最終回で実際に後世の様子が描かれる可能性はあるしこの設定だと記録に残るのはコードネームの「レジャット」じゃなくて本名じゃない? などの問題については、後世の歴史書という体裁を取る事で原作と齟齬が生じても「記録が散逸していた時期の書物」という事で押し通す。
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