「私はスレッタよりも先にミオリネの花婿だから」 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 感想
- 2023/02/26
- 19:51
著 高島雄哉
原作 矢立肇・富野由悠季
カバーイラスト 林絢雯
挿絵 高木秀栄
TVシリーズ本編とミオリネの旧花婿が登場するオリジナル。
読んだら二つ手に入る!
読了したけど正直ちょっと薄味だったかな。
ベルメリアさんの匂わせとかあるかなと期待したけど特にそういうのもなかったし。
「OUTERCOM」って結局どういう意味なんだろう。
キャラの心情をもっと掘り下げてほしかったというのが本音。でもアニメでもまだ明かされてない部分が多いから難しいのかな。
新しい外伝も始まるしね。ヴァナディースハートのヴィルダ・ミレンって絶対ノレア・デュノクの身内でしょ……
好きな部分もあるんだけどね。
スレッタの謝罪をクルーはさえぎった。スレッタは間違っていないし、クルーたちはプロだ。
とか
エアリアルのコクピットにいるべきは自分しかいないのに。
とか。
以下、読んだ感想を羅列。
このときカルドがどこまで考えていたのか、ただの気まぐれだったのかは本人にしか――あるいは本人にも――わからない。しかし理由はともかく、とにかくエリクトはこのときガンダムのコクピットに自分から入ったのだった。
逃げる様に隠れる様に乗り込んだ訳ではない=エリクトとスレッタは違うという描写だろうか。
あと、幼児ならレイヤー33をクリア出来るからカルド先生が意図的にコクピットに入れたんじゃないかって説は否定されたかな?
このとき中継された表情は、のちに歴史的な映像資料として幾度も再生されることになる。
またしても何も知らないサリウス・ゼネリ。
未来永劫ネットの玩具にされるのは可哀想。
まあでも、デリングの独断専行だとはっきり分かるのは本人の名誉の為には良かったのでは(デリングやヴァナディースの事変の評価が後世でどうなるかはまだ不明だが)
PROLOGUEの頃のエルノラさんは娘が命を奪うガンダムに適合してしまった事に絶句したり人殺しをさせてしまった事に恐怖する感性を持ってたのに……
ナディムのハッピーバースデー・トゥー・ユーは本来通信出来ない距離だったり、そもそも回線を開いてなくても聞こえたようだけど、これもパーメットの力なのだろうか。用語集によるとパーメットは粒子間で情報を共有する性質があるらしいし。
……やっぱりサイコフレームやイデオナイトと同種の物質でしょこれ。
ダブスタの下りが長々と説明とされてたのはなんだか面白かった。
ダブスタ──二重基準(ダブルスタンダード)は、逆に言えば、一貫性がないということで、状況に合わせて自由に判断できる証左でもある。業界最大手であるベネリットグループの総裁として、基準(スタンダード)など、いくらでも使いこなすし、いつでも自ら作り出すものだ。娘ミオリネの指摘は、反論するようなことではないし、反応するまでもない。
ネットで他の人の感想を漁ってたら「審査会でミオリネが啖呵を切ったシーンでみんなミオリネのデカケツを凝視してる」と言われてて「ひでぇな」と思いつつ挿絵確認したら確かに見てるわ。
ジェターク寮学園艦というワードが出てきて「!?」となった。
あれって艦だったのか……もしかして2クール終盤にはアスティカシアが襲撃されて崩壊、各寮生達が自分達の学園艦で出撃するという展開も?
ユーシュラーの遊園地
宇宙にある専門学校の授業シーンはもっと見たかったのでこういうのは助かる。
ワートリの閉鎖環境試験みたいな感じで審査されてたのかな。
スレッタが操縦する時に頼もしさを感じるミオリネには「むっ!」となる。
こちらがミオリネたちとちがうのは、は調理器を直すことを選んだことだ。
ここ誤字だよね。電子書籍で読んでるから何ページなのかは分からないけど。
SNSでも話題になっていたミオリネの旧花婿。
ラングランズ社のCTO(最高技術責任者)
ユーシュラー・ミルザハニ
ミオリネはダブスタクソ親父が付き合う友達を選んでたような事を言ってたけど、その過程で別れさせられた相手だったりするのかな。
ミオリネがGUND技術を医療用にしたの、ユーシュラーの事を考えての事かもしれん。
最初から全部知った上でスレッタに接触したと踏まえて読み直すと、こいつ無知な振りして色々と聞き出してるじゃん。
それにちょこちょこ「私はミオリネと昔からの付き合いだけどね?」ってマウント取ってくる。
時系列は序盤の方だと思われるが、グエルが花婿の時には特に干渉せず同性のスレッタが花婿になった途端アスティカシアに乗り込んでくるのは大分重い(最近になって余命が短い事が判明したのでスレッタを試そうとしている、というケースも考えられるが)
本当はミオリネに会わないんじゃなくて会う勇気がないんでしょ?
ミオリネが嘘つきになったのか、それとも自分の事がどうでもよくなったのか、確認するのが怖かったんでしょ!?(暴走する百合脳)
磁性流体(フェロフルード)を使ったフェロヘアでミオリネの髪型を真似て口調もそれっぽくしてスレッタに話しかけたの、どういう感情なの……?
シャディクといいミオリネの幼馴染は拗らせすぎである。
あとヤヤさんがユーシュラーにクソデカ感情を向けてると俺の百合脳がうるさい。
負けたら永遠に石の庭(ラピスガーデン)から返さないって魔女仕草なんだよな。
自分は文学作品や伝承に疎いんだけど石の庭やユーシュラーの名前って何か元ネタがあるんだろうか。
自分は「こんな事をしても全員を救える訳じゃないからやる意味はない」みたいな0か100しかない論調は大っ嫌いだからできる範囲でできることをするというユーシュラーの考えは尊重したい……んだけども宇宙にある遊園地で遊べる子供の立場って……
運命論が好きなニカねえ、自分の境遇が自分のせいじゃないと慰める為とかだったら闇が深い。
企業の偉い人相手でも見下されたと感じたなら噛みつくチュチュ先輩マジ狂犬。
各章の表題
#0「PROLOGUE」
Where is thy lustre now?
(そなたの光はどこにある?)
――W・シェイクスピア「リア王」より
#1「魔女と花嫁」
The readiness is all.
(覚悟がすべて。)
――W・シェイクスピア「ハムレット」より
#2「呪いのモビルスーツ」
Strong reasons make strong actions.
(強い理由が強い行動をつくりだす)
――W・シェイクスピア「ジョン王」より
#3「グエルのプライド」
I cannot hide what I am.
(私は自分をかくすことができない)
――W・シェイクスピア「空騒ぎ」より
小説版オリジナルエピソード
#1「ユーシュラーの遊園地」
This is, and is not, Cressid!
(これはクレシダであって、クレシダではない!)
――W・シェイクスピア「トロイラスとクレシダ」より
アニメ本編ではロミオとジュリエットの存在が示唆されてたけどやっぱりテンペストもあるんだろうか。
だとしたらプロスペラを名乗ってるエルノラは本当お前……
百合トライアングラーの関係は
スレッタ=ディオメデス
ミオリネ=クレシダ
ユーシュラー=トロイラス
かな?
ディオメデスは神とも戦えるんでギリシャ神話の英雄の中でも結構上位。まあ、この人もNTR被害者だけど。
用語集
あの世界の年号のADって「アド・ステラ(Ad Stella)」だったのか。てっきりアフターなんちゃらだと思ってた。
この暦を制定した人達は「うおぉぉぉ! これからどんどん宇宙進出してやるぜ!」という意気込みに溢れていたのは分かる。まあ、結果はアーシアンとスペーシアンの対立構造だけども。
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