「和田竜二最高 和田竜二最高」「オマエも和田竜二最高と叫びなさい!!」 ハクタイユー(偽)系で往く白毛馬挑戦録 第31回
- 2023/01/15
- 16:00
2017年
ディグニティゲスト産駒のエリートロス、ペガサスワールドカップでカリフォルニアクロームやアロゲートを破る大金星。
エリートロスはその後も堅実に着を拾う。
これまで数々の偉業を達成した九郎もこれにはびっくり。
シャウラがドバイSC勝利。
シャウラはこれで16戦4勝。新馬戦以外の勝利は全てGⅠというアンバランスな戦績。
競馬ファン「ヴィクトワールピサみたいでやんした」
その後は三度欧州に遠征するとジャックルマロワ賞を勝利。
菊花賞2着とマイル春秋制覇を達成したストレンジワールド産駒らしい距離不問さを見せる。
シンザン「勝ち鞍はフランス、イギリス、ドバイ……欧州馬かな?」
春古馬三冠の初戦、大阪杯。
テン乗りながら見事にマカヒキを導きキタサンブラックを差し切る武士沢騎手。
???「マカヒキ君♥」
武士沢騎手は他にもアルポイズカットでJpn1初挑戦初勝利をするなど絶好調。
うぜぇなこいつ、と思いつつ事実なので関係者は黙るしかない。
新人騎手藤田菜七子を鞍上にしたヘルセはオークスでリスグラシューの2着。
米国遠征したルーチェはトリプルティアラの第一戦エイコーンSを勝利(かかりまくった九郎はこの時点でBCクラシックへのローテーションを練り始めた)
その後はCCAオークス2着、アラバマS5着。クラシックは厳しそうなので断念して出走したBCディスタフも2着と好走し遠征は成功と言える。
帰国後は強豪ひしめき合う古馬相手に2連勝。
ビアンカの血統やべえと改めて世間に知らしめた。
リサールは着実に成長中。
他人の馬なら「馬主孝行だなぁ。俺、こういうタイプ好き!」と無邪気に喜べるが、愛着あるイントラムロスの最後の仔だと思うとなかなか平静ではいられない九郎だった。
グルースドラコは重賞2勝。
祖父サクラチヨノオーが出走出来なかった菊花賞でキセキの2着になるなど、来年が今から楽しみな成績。
木幡騎手、低人気を覆す老練な騎乗。
混合はともかく牝馬限定では好走しているのでここが来る可能性は十分予想出来たが、多くの馬券師にとっては後の祭り。
👁「娘よ……」
メジロにタニノ、最近は社台系に押され気味の牧場由来の血統がGⅠを勝った事でオールドファンは多いに喜んだ。
エリ女ほどではないが翌週のマイルCSも8番人気と9番人気で決着する波乱のレース。
エアスピネル、アイドリームドアドリーム一族出身の良血馬が遂に花開く。
2歳戦。
レオポルディーネは3戦3勝で阪神JFへ。そして同じ枠には同じく無敗の牝馬が。
九郎「アーモンドアイ……愛称はモアイかな🗿」
綿兜「ファンや一口馬主から怒られますよ」
結果はアーモンドアイが1着でレオポルディーネが2着。
アーモンドアイさえいなければ圧勝で終わっていたレースだったのだが……
九郎「まだまだ。本番は来年だ!」
ジャウハラは欧州GⅠを勝利。
この結果を受けて九郎は来年も欧州にチャレンジする事を決意。
ステイヤーズミリオンに挑戦したキオナティだったがゴールドCとグッドウッドCはどちらも2着。
ここで最後のロンズデールCにも出走するかどうかの選択を迫られた九郎だが、ふと今年のWHCがチャンピオンSだという事を思い出し、凱旋門賞の空巣狙いを思いつく。
凱旋門賞が空巣とはこれ如何に。しかし実際例年と比べれば手薄になっていた。
それでも強敵は多いので手は抜けない。故にキオナティと仲良しなシャウラを帯同馬にして一緒にロンシャンに連れていくなど万全を期す(ちなみにキオナティはヘオスフォロスとも仲が良く、逆にシカネーダーとは不仲)
その結果は――
後続を2馬身突き放して完勝!
キオナティは父ライジングサン、母父ディグニティゲスト、母母父マッツィーニという血統。マルジャナの時とは違って胸を張って日本馬の勝利と言える勝ちだった。
和田竜二はこれで凱旋門2勝目。押しも押されぬ名手である。ウッ
ドバイシーマクラシックや有馬記念を勝ったアンテイアといい怪物牝馬を出す事に定評のあるライジングサン。
ここいらで牡馬の大物も出してほしいと願う九郎と馬産地であった。
上半期は中堅古馬、善戦マンという表現が似合う存在だったシカネーダー。
しかし秋になると確変。
まずは秋天を勝利。
キタサンブラック相手には2年前の菊花賞での初対決以来、初めての勝利。
続けてジャパンCも4馬身差。約一年前の京都記念で最下位になった馬と同一とは思えない力強い走り。
これで秋古馬二冠。
所有馬を同じレースに出さない傾向がある塩野郎の河島九郎だったが、有馬記念には比較的多頭出しする事があった。
それは今年も同様で
秋古馬三冠に王手のシカネーダー
凱旋門馬キオナティ
欧州からの刺客シャウラ
3階級制覇のヘオスフォロス
と実に豪華な四頭出し。
他陣営からは二冠馬レイデオロも参戦し、恐らく勝った馬が年度代表馬になると目されたレース。
結果は――
シカネーダーが秋古馬三冠達成! 現役最強王者の座に君臨!
今年はフランケル産駒が大暴れ。
レオポルディーネもフランケル産駒なので九郎は「日本の軽い芝でも走れるのか。来年の牝馬クラシックは俺達が貰うぜ!」と気炎を吐くが……
秋古馬三冠を達成したシカネーダーが年度代表馬に選出。
これに大きく貢献した太宰騎手に九郎は深く感謝し、今年生まれた牝馬に動きが良い仔がいるので彼女の主戦を任せようかと密かに思案。
種牡馬引退のこの年、ロバストランポート系の確立が認定される。
ちなみに2017年現在のレコードは以下の通り。
20年経っても破られないランポートの怪物さが窺える。
他にはアルメッリーニとカエサリエスも引退。
牝馬ではレタルセタも繁殖引退。
今でもBCクラシック僅差の敗北の悪夢を九郎に見せる罪深き女である。
(ジリリリリ……)
九郎「はっ……なんだ、夢か」「今日は大事なレースの日。夢のことは忘れて、早くレタルセタのところへ行こう──」
長年競馬界を引っ張ってきた木幡初広騎手もステッキを置く。
そして――
日本競馬を10年は進めたとも言われる名伯楽(と呼びたくない関係者は多いが)上井綿兜も引退。
ここ数年は預託数を制限していたが、それさえなければ2000勝は確実だっただろう。
40年近い付き合いの盟友が一線を退いた事は九郎にも心境の変化をもたらす事になる……
九郎「何気に四頭ランクインしてるプロタゴニスト系やべぇな」
今年は一気に五頭が引退。
いずれも期待出来る血統、現役生活だっただけに九郎は今からウキウキ。
ルーチェの半妹でカロルスフェルトの初年度産駒ジュディッタとダートを勝つ為に生まれてきたようなガチガチの米国血統のディグニティゴルヴが入厩。
競走成績
・シカネーダー
金鯱賞 1着
大阪杯 4着
天皇賞(春) 3着
宝塚記念 3着
エディーリードS 1着
アーリントンミリオン 3着
カナディアン国際S 1着
天皇賞(春) 1着
ジャパンC 1着
有馬記念 1着
・キオナティ
ドバイシティーオブゴールド 1着
ドバイゴールドC 1着
ヘンリーⅡ世S 1着
ゴールドC 2着
ヨークS 1着
グッドウッドC 2着
アイルランドセントレジャー 3着
凱旋門賞 1着
有馬記念 3着
・ヘオスフォロス
バージナハール 1着
ドバイターフ 2着
安田記念 1着
宝塚記念 5着
ハンガーフォードS 2着
インターナショナルS 6着
スプリンターズS 1着
マイルCS 3着
有馬記念 7着
・シャウラ
ジェベルハッタ 4着
ドバイシーマクラシック 1着
シャンティイ大賞典 7着
プリンスオブウェールズS 3着
ローズオブランカスターS 3着
ジャックルマロワ賞 1着
カンバランドロッジS 1着
凱旋門賞 16着
有馬記念 11着
・リサール
4歳上2勝クラス 3着
隅田川特別 4着
石和特別 2着
信夫山特別 3着
九十九里浜特別 1着
紅葉S 1着
ディセンバーS 2着
・グルースドラコ
若竹賞 2着
3歳1勝クラス 3着
山吹賞 1着
京都新聞杯 1着
日本ダービー 11着
ジャパンダートダービー 4着
丹頂S 3着
菊花賞 2着
チャレンジC 1着
・ルーチェビアンカ
ガルフストリームオークス 1着
アッシュランドS 1着
ケンタッキーオークス 7着
エイコーンS 1着
グレートレディエムS 3着
CCAオークス 2着
アラバマS 5着
H.アレンジャーケンスS 2着
スピンスターS 4着
BCディスタフ 2着
チャンピオンズC 1着
東京大賞典 1着
・ヘルセ
フラワーC 1着
桜花賞 7着
オークス 2着
サラトガオークス 2着
デルマーオークス 4着
秋華賞 3着
エリザベス女王杯 8着
スワニーリヴァーS 3着
アメリカンオークス 1着
・サルジュジャウハラ
新馬戦 1着
函館2歳S 1着
メイヒルS 1着
フィリーズマイル 1着
クリテリウムドサンクルー 4着
ホープフルS 2着
・レオポルディーネ
新馬戦 1着
野路菊S 1着
ファンタジーS 1着
阪神JF 2着
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