2015年
一般的に芝より人気が劣るとされるダートを主戦場にしながら三冠馬に次ぐ人気を博すペイトロンとアルビオン。
(7位、年末処理で美香と河童木の評価だけ見て芦毛なのに気付かず所有するチョンボをかましたが許してクレメンス)
九郎「今気付いたけどこの二頭って名前の最後がonで終わるのか」
綿兜「ネットでは意識して合わせたと書かれる事もあったのに偶然だったんですか」
ペイトロンがフェブラリーSを快勝。
その後も破竹の4連勝でBCクラシックに挑戦するもアメリカンフェイローファラオの3着。
春秋制覇がかかったチャンピオンズCもアメリカのテキサスレッドの2着と好調だった上半期と打って変わって下半期は苦戦を強いられた(といっても一度も掲示板を外していないのだから高望みのしすぎとも言えるが)
一方のクラウンアルビオンだが、こちらは上半期から連敗記録を更新。
九郎「レクスソールに続いてクラウンアルビオンも潰したクソ馬主とヘボ調教師がよぉ……!」
綿兜(騎手を悪く言わない理性は残ってましたか)
ドバイにも招待されずいよいよ心が折れた九郎は結果次第では引退させる心積りで南部杯に出走させる。
九郎「!?」
綿兜「!?」
比較的手薄だった南部杯はともかく強豪が揃ったJBCクラシックを4馬身差で圧勝。
東京大賞典もホッコータルマエの2着でケンタッキーダービーが決してフロックでない事を証明。九郎は周囲の目も気にせず号泣した。
競馬ファン「同窓会かな?」
4着のエリートロスはディグニティゲストとミュージックノート産駒の超良血馬。
緩いノーザンダンサーのクロスが良い仕事をしたのか、GⅠ未勝利ながらペガサスワールドカップ5着、サウジカップ3着、ドバイゴールデンシャヒーン2着で獲得賞金5億越えの燻し銀。
ダービーではカンナカムイ、ヴィクトワールピサ、ローズキングダムの三つ巴を彷彿とさせる接戦に九郎は血圧を上げたがホマレビャクヤが二冠達成。
最強ダート馬の一角に数えられるルーキスオルトゥスからクラシック馬が誕生したのもまた競馬の不思議。
秋、ホマレビャクヤは距離不安から菊花賞ではなく秋天に出走。
長距離が軽視される昨今であるが、それでも三冠放棄に対する批判は大きく、陣営は是が非でも秋天での勝利を切望。しかしモーリスの2着。
ラキ珍二冠馬扱いされていたゴールドシップだったが春天で復活。
続く宝塚記念も勝利してカロルスフェルトやジャスタウェイなど同期の評価も上げる。
九郎「GⅠを何勝もする馬だけじゃなくてこういう馬主孝行な馬もまた好き。菊花賞にも出るらしいけど流石に母父サクラバクシンオーで3200mは無理かな。ブラックタイドも2000mまでの馬だったし全弟のディープインパクトだって長距離の活躍馬は出していない──その点ストレンジワールドは英セントレジャーの勝ち馬を輩出したが」
綿兜「なんで途中から張り合ってるんですか?」
菊花賞にはここまで無敗のシカネーダーも参戦。
同一馬主、同一調教師で変則三冠をやってやるぜ! と九郎は意気込んだが……
キタサンブラックはその後3歳有馬制覇も達成。
新時代の主役として名乗りを上げる。
短距離路線ではテューティラリーが長い雌伏を経て遂に戴冠。
特にこの年はGⅠ4勝するモーリスを倒したのは大きな評価に繋がる。
2歳戦。
シャウラが写真判定をものにし、欧州2歳GⅠを制覇。
まだ成長途中の時期に長距離輸送に耐えてパフォーマンスを発揮した事実は翌年以降の更なる飛躍を予感させる。
国内でもヘオスフォロスとキオナティがGⅠ勝利。
九郎「かー、強いなメジロモーリス」
※九郎はモーリスの事をシンボリ牧場のマティリアルやカントリー牧場のウオッカと同じタイプだと勘違いしている。
メジロ牧場の生産馬が秋の天皇賞を勝ったのは実は史上初(メジロタイヨウは本桐牧場、メジロアサマはシンボリ牧場の生まれ)
小島茂之調教師が優秀技術調教師に選出。
押しも押されぬ名伯楽の仲間入り。
九郎「ハオプトロレとルーキスオルトゥスの獲得賞金を足しても届かないディープとキンカメ……金子さんの相馬眼おかしすぎるだろ……」
今年でプロタゴニストとグルスが種牡馬引退。
日本を代表する種牡馬となったプロタゴニストはもとより、グルスも安い種付け料の割に圧倒的な勝ち上がり率を誇る隠れた名馬であった。
ヘオスフォロスの母で現役時代は上井綿兜が提唱する最強馬の条件ドバイターフ、安田、秋天の制覇を成したプリンキパリアも引退。
産駒の勝ち上がり率は圧巻の100%。
カロルスフェルトとディグニティヌーリはどちらも種牡馬として快調な滑り出し。
ダートで活躍した二頭が現役引退。
なお、アルビオンに更なる苦難が訪れる事を九郎はまだ知らない……
そして入厩は三頭。
九郎が推しているディグニティゲストとルーキスオルトゥス産駒の牝馬二頭はともかく目を引くのはリメインミリアド産駒のグルースドラコ。今となっては珍しいニジンスキー系である。
綿兜「マルゼンスキーの直系は他には門別のクラグオーくらいしかいませんから頑張ってほしいですね。あちらは今年で引退のようですが」
四方山話。
九郎「なんかさぁ、ある会社がうちの馬をゲームに出したいんだってよ。擬人化して」
綿兜「ああ、最近流行ってますね。偉人とか艦船とか刀とか」
九郎「とりあえずイントラムロスとプロタゴニストとリードアクターとストレンジワールドとレウコケファラとフロレゾンソレイユの許可が欲しいらしい」
綿兜「そのラインナップだとオグリキャップ、トウカイテイオー、スペシャルウィーク、ディープインパクト、ウオッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタ辺りも出す予定なんでしょうね。ゴールドシップは出ないんでしょうか」
九郎「現役馬は難しいんじゃないか? 引退後は分からないが」
綿兜「もし出たらガチャを引くので3000円貸してください」
九郎「え、やだよ」
九郎「実は孫娘が騎手に憧れててな。これも何かの縁。来年からちょっと手助けしてあげよう」
綿兜(新たな犠牲者……)
九郎「競馬界に根強い女性騎手軽視の状況を変える時が来たのかもしれないな」
競走成績
・テューティラリー
中山金杯 1着
小倉大賞典 3着
高松宮記念 4着
京王杯SC 1着
安田記念 2着
キーンランドC 1着
スプリンターズS 1着
マイルCS 1着
・クラウンアルビオン
マクトゥームチャレンジR3 2着
ウェストチェスターS 4着
ハリウッドゴールドカップS 4着
A.G.ヴァンダービルトH 7着
パシフィッククラシック 5着
南部杯 1着
JBCクラシック 1着
東京大賞典 2着
・ハイヤーペイトロン
フェブラリーS 1着
オークローンH 1着
チャーチルダウンズS 1着
サンディエゴH 1着
ホイットニーS 4着
オーサムアゲインS 1着
BCクラシック 3着
チャンピオンズC 2着
・ホマレビャクヤ
共同通信杯 1着
弥生賞 1着
皐月賞 1着
日本ダービー 1着
ユジューヌアダム賞 2着
ジャンプラ賞 1着
札幌記念 3着
毎日王冠 3着
天皇賞(秋) 2着
ジャパンC 6着
・シカネーダー
新馬戦 1着
水仙賞 1着
プリンシパルS 1着
スレイプニルS 1着
ジャパンダートダービー 1着
神戸新聞杯 1着
菊花賞 2着
有馬記念 5着
・ヘオスフォロス
新馬戦 1着
札幌2歳S 1着
ブリーダーズフューチャリティ 4着
BCジュヴェナイル 2着
朝日杯 1着
・シャウラ
新馬戦 1着
ロイヤルロッジS 3着
クリテリウムドサンクルー 1着
ホープフルS 2着
・キオナティ
新馬戦 1着
赤松賞 1着
阪神JF 1着
ウイポ
Winning Post 9 2022
ウイニングポスト9
WP9 2022