「ライバルの娘に種付けする気分はどうだ? 感想を述べよ!」 ハクタイユー(偽)系で往く白毛馬挑戦録 第18回
- 2022/10/25
- 20:07
2004年
九郎「へへっ、トップ10のうち6をうちの子達が貰ったぜ」
ハオプトロレ、ディグニティゲストの1.35.3を大幅に上回るタイムでフェブラリーS制覇。
更にチャンピオンズCも勝利し国内ダートの頂点に(アメリカ遠征も行いまずまずの成果)
アピロデュナミスがメジロデュポンとの高松宮記念親子制覇!
九郎とオールドファンは狂喜乱舞。
春秋スプリント制覇も狙ったがデュランダルに逆襲され2着。しかしマイルCSはリベンジに成功。
3歳牡馬クラシックもまた88年世代が大暴れ。
センテレオコロナが無敗で二冠達成。
登録制度に泣いたオグリキャップ産駒がダービーを制したという事実はファンには絶頂ものである。
そして彼等の期待はスペシャルウィーク以来、無敗ならナリタブライアン以来となる三冠馬の誕生を望む。
それはもちろん九郎も同様だったが、自分の所有する二冠馬がことごとく菊花賞で敗れた過去から前日は眠れぬままレース当日を迎える。
果たして結果は――
セントライト
シンザン
ミスターシービー
シンボリルドルフ
ナリタブライアン
スペシャルウィーク
それに続く7頭目の三冠馬の名はセンテレオコロナ――
九郎「勝ったぞ! オグリの子でイントラムロスの孫が! クラシック三冠を!」
センテレオコロナはその後もジャパンカップと有馬記念を連勝。世代どころかこの時代最強の馬に上り詰める。
九郎「はははっ懐かしいな。4年前のあの日、無理を言ってBOOKFULLになってるオグリの種付け権を獲得した甲斐があったぜ」
なお菊花賞のレース前
馬券師「センテレオコロナは血統的に長距離は不向き、更に河島九郎所有の二冠馬の菊花賞勝率は0%! ここは切りです! そしてオレンジのコスモバルクに全賭け!」
レース後
馬券師「なしてー!」
そして三冠馬が生まれたのは牡馬だけではなっかた。
嵐の申し子パイカラカムイフムもまた圧倒的な走りで牝馬三冠を蹂躙。
特にオークスでの走りは多くの競馬関係者の度肝を抜いた。
九郎「うわ、こわ……」
綿兜「ええ……」
世代戦とはいえGⅠを大差勝ち。この結果には流石の二人もドン引き。
九郎「センテレオコロナがいなけりゃダービーの方に出しても勝ってたか?」
綿兜「牝馬によるダービー制覇ですか。浪漫はありますが、リスクを考えると躊躇ってしまいますね」
他の3歳馬2頭、ホリゾントはGⅠ2着2回、3着1回と来年に希望が持てる戦績。
サグレスも重賞でしっかり掲示板に載っており馬体が完成すれば大きい所が狙えると九郎はウキウキ。
海外に目を向けるとスプリッツァーがBCマイルを連覇。
芝に限ればエーピーインディ代表産駒を名乗っても文句の出ない成績。
スーパーノヴァもオーストラリアやアメリカのGⅠを複数勝利。
自身だけでなく鞍上の田辺騎手や父ヴァンマーネンの評価も高める。
しかしケイパブルブラッドは大阪杯と宝塚記念2着、ジョーハーシュ・ターフクラシックステークス3着。
一応カナダのノーザンダンサーターフステークスを勝利したものの前年の二冠馬としてはいささか寂しい成績。
2歳戦。
ストレンジワールドが2歳にも関わらず2000mで2分を切る破格のタイムでホープフルを勝利。
九郎「ハハハハ! これは2年連続で三冠馬の誕生も夢じゃないぞ! そう、飛ぶように走る日本近代競馬の結晶でも現れない限り……!」
綿兜「九郎さん九郎さん、新潟記念で日本レコードが出たらしいですよ」
九郎「へー、ランポートの1.55.5が更新されちゃったか。どれくらい?」
綿兜「1.53.4です」
九郎「は?」
綿兜「だから1.53.4です」
九郎「新潟記念、俺が知らない間に1900mに短縮された?」
綿兜「現実を見てください」
九郎「なんだってそんな……」
綿兜「大逃げしたテンマスフィンクスに他馬も追走した結果空前のハイペースになったらしく……」
九郎「うちで生まれたレタルセタの全妹か……」
九郎「っていうかこの娘、地味に凄くない?」
綿兜「牝馬限定とはいえ大逃げで重賞4勝なので派手に凄いですよ。折角のプロタゴニスト産駒なのであしげかしろげなら文句なかったのですが」
最優秀3歳牡馬と最優秀ダート馬が甥と叔父という珍しい授賞式である。
九郎「いやぁ、なんか久々に胸を張って年度代表馬の栄誉を受け取れる気がする」
アピロデュナミスが親子で最優秀短距離馬に選ばれセンテレオコロナも親子で年度代表馬に選出。
この年は九郎にとって非常に充実したものとなった。
綿兜「タップダンスシチーがカルティエ賞の最優秀古馬ですか。アメリカ血統のプレザントタップからキングジョージの勝ち馬が出てくるとは……」
九郎「そんなタップにJCと有馬で勝った俺のセンテレオコロナこそが最強な訳だが」
この年、遂にハクタイユーがリーディングのランク外に。
綿兜「種付け数自体に変化はないのですが……」
九郎「それでリーディングが下がったって事はつまり繁殖牝馬の質が低下したって事か」
綿兜「九郎さんの頑張りが足りないから……」
九郎「だからうちの牧場ハクタイユーの血を引く牝馬ばかりだから種付け出来ないんだって!」
九郎「まさかBMSでイントラムロスがノーザンテーストの牙城に手をかけるとは。まあ、殆どセンテレオコロナのお陰だが」
綿兜「イントラムロス産駒は優秀な牝馬が多かったですからね……未だに後継種牡馬が現れないのが不安ですが」
今年はハオプトロレとアピロデュナミス、スーパーノヴァ、スプリッツァーの4歳3頭が揃って引退。来年も十分戦える風格があったがイントラムロス5歳時の惨敗がトラウマの九郎は十分な成績を残したこの3頭は一足先に種牡馬入り。
ただケイパブルブラッドに関しては二冠馬に相応しい結果を出してから……という想いから現役続行。
去年は他牧場がドイツオークスの勝ち馬を出していたが今年はフランスオークス。
プロタゴニスト産駒の皐月賞馬テンマグッドサイドがしれっと種牡馬入り。
今年の入厩はサンライザー産駒の二本柱。
綿兜「片や母父デインヒル、片や母父テスコボーイ。同期の血統とは思えませんね」
九郎「でもスタッフの評判はルーキスの方が上なんだぜ?」
競走成績
・ハオプトロレ
川崎記念 1着
フェブラリーS 1着
ダイオライト記念 1着
かしわ記念 1着
帝王賞 1着
ホイットニーS 9着
フォアゴーS 1着
オーサムアゲインS 3着
みやこS 1着
チャンピオンズC 1着
東京大賞典 1着
・ケイパブルブラッド
金鯱賞 3着
大阪杯 2着
宝塚記念 2着
デルマーH 1着
ノーザンダンサーターフS 1着
ジョーハーシュターフCS 3着
BCターフ 5着
・スプリッツァー
トロピカルターフS 1着
ペガサスワールドCT 4着
チッピングノートンS 2着
ジョージライダーS 1着
C.ウィッティンガムS 1着
マンノウォーS 11着
デルマーマイル 1着
バーナードバルークH 1着
キーンランドターフマイルS 1着
BCマイル 1着
・アピロデュナミス
センテナリースプリントC 7着
クイーンズシルヴァーJC 5着
高松宮記念 1着
コナゴールドS 1着
チャーチルダウンズS 1着
安田記念 3着
サンディエゴH 3着
ビングクロスビーS 1着
スプリンターズS 2着
マイルCS 1着
・スーパーノヴァ
フューチャリティS(豪) 1着
ランヴェットS 1着
ディキシーS 8着
シューメーカーマイルS 1着
ワイズダンS 2着
ユナイテッドネーションズS 3着
ジ・エベレスト 5着
コックスプレート 2着
ダーレ―クラシック 4着
・センテレオコロナ
きさらぎ賞 1着
スプリングS 1着
皐月賞 1着
日本ダービー 1着
名誉の殿堂 1着
サラトガダービー 1着
セントライト記念 1着
菊花賞 1着
ジャパンC 1着
有馬記念 1着
・パイカラカムイフム
チューリップ賞 1着
桜花賞 1着
オークス 1着
サラトガオークス 1着
アラバマS 1着
秋華賞 1着
エリザベス女王杯 1着
・ホリゾント
共同通信杯 1着
ニュージーランドT 1着
NHKマイル 2着
エディーリードS 9着
フォースターデーヴH 2着
毎日王冠 2着
天皇賞(秋) 3着
・サグレス
新馬戦 1着
3歳1勝クラス 1着
伏竜S 2着
京都新聞杯 2着
ユニコーンS 2着
ジャパンダートダービー 3着
BSN賞 5着
ポートアイランドS 2着
アンドロメダS 1着
・ストレンジワールド
新馬戦 1着
ホープフルS 1着
・リメインミリアド
新馬戦 1着
クローバー賞 5着
紫菊賞 5着
2歳1勝クラス 1着
ウイポ
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