「オグリ世代を無礼るなよ」 ハクタイユー(偽)系で往く白毛馬挑戦録 第17回
- 2022/10/21
- 16:00
2003年
九郎「GⅠ未勝利の3歳馬なのにランクインするデュナミス、デュポンのファンの多さを感じずにはいられないな」
恒例の豪州遠征ではサルジュマリカが2勝。
更にスプリッツァーが古馬と同じ斤量を背負いながら完勝。
スプリッツァーにエーピーインディ代表産駒になれる器を感じ取った九郎は米国遠征を決定。
その一方、川崎記念を制して勢いに乗るハオプトロレがドバイワールドカップに挑戦したが4着、エターナルガードは高松宮記念で2着と惜しいレースが続き九郎はもどかしい気分。
応援してくれるファンの為にもGⅠの勲章をデュナミスに与えてやりたい九郎。
その願いはNHKマイルで結実する。
九郎「よしよしよし! これで血を繋げられるぞ!」
更に嬉しいニュースは続く。
ケイパブルブラッド、父プロタゴニストと全兄リードアクターが2着に終わったクラシック二冠を制覇。
これがブラッドスポットの醍醐味である。
そして米国に遠征したスーパーノヴァがブルースD.S勝利。
ベータナはもちろんこれがGⅠ初勝利。
ヴァンマーネンにとっても速い段階で活躍馬を出したのは追い風となる。
三冠に挑んだケイパブルブラッドだったが菊花賞では距離適性の関係で2着。
九郎「サルジュザハブも! ストームオルカも! サンライザーも! そしてケイパブルブラッドもダメだったか!」
この敗北により河島九郎所有の二冠馬は菊花賞を勝てない法則というものがファンの間で囁かれ始める(そもそも二冠馬を複数所有出来るオーナーが皆無というツッコミはご愛敬)
前人未到のマイルCS3連覇に挑んだエターナルガードだったが残念ながらファインモーションの2着。
今年はGⅠ2着3回と惜しいレースが続くも結局未勝利で引退が決定する。
九郎「ファインモーション、安田記念もアグネスデジタルの2着だったんだよな。宝塚記念も3着だし強い強い」
綿兜「デインヒル産駒ですし繁殖成績も楽しみですね」
九郎「ねー」
今年のBCには4頭が参戦。その結果全頭勝利という快挙。
うち3頭はフォーティナイナーとエーピーインディという大物種牡馬の産駒であり、こういう言い方もあれだが大レースを勝ってもおかしくない血統だった。
そんな中に紛れ込んだメジロデュポンという10年種牡馬をやって重賞馬を一頭も出していなかった失敗種牡馬産駒の勝利。これに九郎の脳は焼かれた。
九郎「ケープオブグッドホープに勝ったか……! デュポンが現役時代、海外で走る姿を見たいって話し合ったけど息子が叶えてくれたな」
綿兜「これは来年も楽しみですね。父に続いてスプリントの春秋制覇を狙いたいです」
そんなメジロデュポンの同期にして史上初の3歳秋古馬三冠を達成した芦毛の怪物オグリキャップ。
その血を受け継ぐセンテレオコロナが無敗で朝日杯勝利。
往年の競馬ファンにとっては盛り上がるなという方が無理な出来事である。
ジャパンカップと有馬記念でシンボリクリスエスに負けたケイパブルブラッドが年度代表馬に選ばれた事は九郎にとって複雑だった。
綿兜「WHCのコックスプレートを勝っているので種牡馬としても人気しそうですね。ロベルト系の優秀さはリアルシャダイやブライアンズタイムが証明してますし」
九郎「BTの近親のサンシャインフォーエヴァーもそれなりに優秀なんだっけ?」
綿兜「ええ、まあ。代替種牡馬として重宝されているようです。……元々はBTの方が代替として輸入されたんですが」
九郎「リーディング上位20頭の中にオグリキャップとメジロデュポン! たまらねえぜ!」
綿兜「16位のタフティオルメックはマッツィーニ産駒のあしげでしたね。種付け料の割に走る馬を出すと馬産地で評判だとか」
今年はエターナルガードとサルジュマリカが引退。
どちらの血も後世に残してやるぞと九郎は意気込みを新たにする。
この年、他牧場ではマッツィーニ産駒のグリークティグレス、ミッドナイトサン産駒のウィルダネスアメリア等がGⅠを勝利していた。
サンタケリーの牝系が確立。
九郎「セシルゲストほどじゃないがこっちも立派な血統だ。なんとか残していきたいな」
今年の入厩は2頭。
まずは全兄に重賞を2勝でホープフルも3着、来年のクラシック有力馬と目されるスタータワーがいる良血馬ストレンジワールド。
海外馬故に幼駒時代の騎乗馴致が出来なかったのは引っかかるが、それを加味しても高いポテンシャルを秘めたストレンジワールドを眺めながら九郎は早くも皮算用を始めていた。
九郎「クククク。こりゃ2年後のクラシックはいただきだな。SS最高傑作の英雄でも現れない限り……!」
一方のリメインミリアド。
動きは悪くないのでオープンまでは上がれるが重賞は厳しいかもしれない。
そんな評価が下された馬であり、いつもの九郎ならクラブに送っていただろう。
だがしかし。オグリとデュポン産駒の活躍により正常な判断能力を喪失していた九郎は同期の二冠馬であるサクラチヨノオーの血も残すんだと所有を決めたのだった。
※他にもキングマンボやグルス産駒も所有していますが早熟だったりしてストーリーを作りにくいので猿空間送り省きました。
バレンタインや年末の種牡馬情報で知らない名前があっても優しくスルーしてください。
競走成績
・エターナルガード
センテナリースプリントC 7着
クイーンズシルヴァーJC 2着
高松宮記念 2着
安田記念 3着
宝塚記念 4着
ボーリンググリーンS 3着
アーリントンミリオン 5着
スプリンターズS 8着
マイルCS 2着
・ハオプトロレ
川崎記念 1着
バージナハール 1着
ドバイワールドC 4着
かしわ記念 2着
帝王賞 1着
ビングクロスビーS 2着
パシフィッククラシック 9着
オーサムアゲインS 8着
JBCクラシック 2着
チャンピオンズC 3着
東京大賞典 1着
・サルジュマリカ
チッピングノートンS 1着
クールモアクラシック 3着
クイーンオブザターフS 1着
ニューヨークS 1着
ユナイテッドネーションズS 2着
ソードダンサーS 2着
フラワーボールS 1着
キーンランドターフマイルS 2着
BCフィリー&メアターフ 1着
メートリアークS 1着
・アピロデュナミス
ファルコンS 1着
NHKマイル 1着
アムステルダムS 1着
H.アレンジャーケンスS 1着
ニアークティックS 1着
BCターフスプリント 1着
・スプリッツァー
きさらぎ賞 1着
タンクレッドS 15着
クイーンエリザベスS 1着
ディキシーS 5着
シューメーカーマイル 1着
エディーリードS 1着
フォースターデーヴH 1着
ジョーハーシュターフCS 14着
BCマイル 1着
・ケイパブルブラッド
ジュニアC 1着
共同通信杯 1着
スプリングS 1着
皐月賞 1着
日本ダービー 1着
ベルモントダービー 3着
サラトガダービー 2着
セントライト記念 1着
菊花賞 2着
ジャパンC 3着
有馬記念 2着
・スーパーノヴァ
シンザン記念 1着
毎日杯 1着
京都新聞杯 1着
ラジオNIKKEI賞 1着
名誉の殿堂S 2着
ブルースD.S 1着
トゥーラックHC 2着
マッキノンS 1着
・センテレオコロナ
新馬戦 1着
芙蓉S 1着
デイリー杯2歳S 1着
朝日杯 1着
・パイカラカムイフム
新馬戦 1着
アディロンダックS 1着
スピナウェイS 1着
フリゼットS 1着
BCJフィリーズターフ 1着
阪神JF 1着
・ホリゾント
新馬戦 1着
アスター賞 1着
東スポ杯2歳S 2着
ホープフルS 2着
ウイポ
Winning Post 9 2022
ウイニングポスト9
WP9 2022
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